社会人が両親へ贈る最良のプレゼントとは「お金」である

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僕が初任給で両親にプレゼントしたものは、コーヒーメーカーでした。以降、両親の誕生日や記念日には必ず贈り物をするようにしています。

プレゼントも回数を重ねると、マンネリしてきて何を渡せば良いか悩みがちなもの。今回は僕が今まで悩み抜いて実際に渡してきた、お勧めのプレゼントについて紹介します。

なお、この記事では「コーヒーメーカー」や「プリザーブドフラワー」等の具体的な固有名詞はあまり出しません。プレゼントを渡す際の僕なりの「考え方」を述べさせてもらい、それを参考にあなたなりのプレゼント選びの助けになることを第一目的とします。

学生時代のように甘えない

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本題に移る前に、前提としての考え方を理解していただきたいと思います。「ごたくはいらん」という方は次の見出しまでスクロールしてください。

よく「親は子供からプレゼントを渡されたら、どんなものでもうれしい」といった言葉を耳にします。これは半分は真実だと思いますが、はっきり言って受け取る側(親)の優しさに包まれた言葉であり、渡す側(子供)が臆面もなく口にするような言葉ではありません。

お金のない学生であればいざ知らず、多少なりとも経済力のある社会人であれば、綺麗に取り繕われた言葉を盲信するのではなく、その力を如何なく発揮して、両親が本当に心から喜べるものをプレゼントするべきです。

僕には、30歳の独身夢追いフリーターの兄がいます。彼は、アルバイトをしながら実家で両親と暮らし、ミュージシャンになるという夢を追っています。ある時彼が母の日に、どこかのコンビニで売っていた1,000円くらいのシャンプーと石鹸のセットをプレゼントしたのを見ました。母親はとても喜んでいました。

さて、彼の「母の日にプレゼントを渡す」という行為自体はとても素晴らしいことだと思いますし、プレゼントを渡された母親が喜んだことも間違いないでしょう。

しかし、です。

30の男が母の日に渡すプレゼントがコンビニで売っている1,000円のシャンプーセットとはいかがなものでしょうか。

あくまで僕の意見ですが、「そぐわない」と思います。

30歳といえば、結婚して子供がいてもおかしくない年齢です。そんな年齢の大の男が、母の日のプレゼントにコンビニのシャンプーセットが選択肢に入ること自体を疑問に思います。

これを読んで「何と性格の悪い奴だ」と感じた方もいるでしょう。夢を叶えるために努力し、限られたアルバイト代の中から母親にプレゼントを渡すというだけで充分に孝行息子だ、年齢など関係ない、という声も聞こえてきそうです。

これは個々人の価値観にも寄りそうですが、僕がこの例を出したのは、両親にプレゼントを渡す際の本気度について分かってもらいたかったからです。仮に僕の兄が「中学生」か「高校生」であったならば、シャンプーセットのプレゼントに何の疑問を持つこともなかったでしょう。

一言で現すと「社会人になった自覚を持つべき」ということです。これは僕が大学を卒業して以来、自分自身への戒めに、常に頭の片隅に置いている言葉です。

お勧めプレゼントその①「お金」

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お金ってプレゼントか? という疑問はさておき、「お金」は極めて「外す」確率が低い優れた贈り物です。なぜなら、他人が真にほしがっているものを知ることは、至難の業だからです。ましてや両親と離れて暮らしている方が、両親が今本当に何をほしがっているのかを的中させるのは、ほぼ不可能だと言っても良いでしょう。

そんな時、お金を渡せば両親はそのお金を使って好きな物を買うことができます。

実際僕が過去に両親の誕生日プレゼントに渡したお金で、父親は「活動量計」母親は、「キャラクターバッグ」「パンプス(靴)」などを買っていました。実際に買ったものを写真に取ってメールやLINEで送ってくれるので、本当に喜んでくれていると思います。

ただし、プレゼントとして「お金」を渡すのにそぐわない場面もあります。例えば「初任給」をもらった際に、両親へ感謝を込めて渡すプレゼントです。

自分の息子や娘が社会に出て初めてもらった給料で何かを贈ってくれることは、親にとって至上の喜びだと思いますが、この時にお金を渡すのは、まるで給料の一部をそのまま横流ししているようであまりにも味気ないです。この時ばっかりは、例え「外しても」良いので、自分で考えて何か「物」を買ってプレゼントした方が良いでしょう。

また「クリスマスプレゼント」の際も、お金を渡すことは避けた方が良いでしょう。イベント色の強い祭日なので、例えば両親と共にディナーに出かけて、食事の最後にプレゼントを渡したとき、袋の中からお金が出て来たら何とも言えない空気が流れることが予想されます。ちなみに、この後に詳しく書きますが、ギフトカードであればクリスマスプレゼントにも適応可能です。

なお、渡す金額に関してですが、誕生日には1万円。それ以外の記念日には5千円が目安になると思います。例外として、両親の結婚記念日などには奮発して3万円ほど捻出し、夫婦水入らずの高級ディナーをプレゼントするのも一興です。

当然ですが、現金を裸で渡すのは言語道断です。きちんと封筒に入れて、渡しましょう。 

お勧めプレゼントその②「ギフトカード」

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ギフトカードも、形を変えた「お金」に変わりないですが、現金そのものよりはまだ無機質感は緩和されます。ギフトカードには様々な種類があるので、状況に応じて贈り分けましょう。以下3種類のギフトカードは、汎用性が高くお勧めです。

図書カード

本が好きな両親であれば、図書カードを贈るのが良いでしょう。図書カードは全国の書店などで購入でき、プレゼント用のラッピングをしてくれることも多いです。デザインも豊富にあり、カワイイもの好きの母親には「ピーターラビット」の図書カードを上げれば喜ばれるかも。僕はよく母親に図書カードをプレゼントしています。

ジェフグルメカード

ジェフグルメカード」は、全国共通のお食事券です。カジュアルから高級店まで、様々な飲食店で使うことができます。

グルメカードを贈る際は、封筒の中に券が使用可能な加盟店が書かれた紙を無料で封入してもらえます。また、有料オプションとしてラッピングのデザイン変更なども可能です。

シネマギフトカード

イオンシネマや、TOHOシネマでは、好きな映画のチケットと交換できるシネマギフトカードを販売しています。DVDのレンタルが普及し、映画館の凋落が叫ばれて久しい昨今ですが、現在の50~60代の方の子供時代は、映画がまだまだエンターテイメントの花形だったこともあり、現在も映画館で映画を見るのが大好きな人がいます。かくいう私の父親(66歳)もその一人です。

昨年のクリスマス前日、父親に渡すプレゼントが思いつかず、閉店間際のショッピングセンターをうろついていた僕は、併設されていた映画館を通り過ぎた時に「シネマギフトを贈ろう!」の看板を見て、ギリギリでクリスマスプレゼントを確保したというエピソードがあります。

 お勧めプレゼント③食事

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ちょっと高めの食事に連れて行ってあげるのも、プレゼントの定番です。誕生日の場合は、食事に連れて行った上で、その席でプレゼントを渡すと相乗効果で大いに盛り上がること請け合いです。

お店を選ぶ際も、いくつかの考慮すべき事柄があります。

何を食べるか

何を食べに行くか、ですが、もちろん最優先になるのは主賓の好きなものです。つまり、母の日であれば母親が好きなもの、父の日であれば父親が好きな物を食べにいくのがよいでしょう。

しかしながら、それだけだとマンネリしますし、ある程度の年齢になってくると、好き嫌いよりもお店の雰囲気などを重視するようになるとも言われています。

迷ったら、その時期の旬の食材を提供しているお店に行くのも一興です。

僕は父親と母親の誕生日がどちらも冬なので、おいしいカニが食べられる「かに道楽」や、フグの料亭等に連れて行ったことがあります。どちらも喜んでもらえました。今年の冬は「牡蠣」にしようかなと画策しています。

 個室にするか否か

お店によっては事前に予約することで、個室を確保することができる場合があります(個室料金がかかる場合もあり)。個室であれば誰にも邪魔されることなく、家族でゆったりと団らんを楽しむことができます。

僕もかつて杓子定規に「個室! 個室!」と個室狂のように、両親を食事に招待する際は毎回個室をとっていました。

しかし、です。個室で食事を繰り返すうちに、僕の家族は個室に向いてないな……と思い始めて、今ではあえて個室を選びません。

個室に入ると確かにリラックスできるのですが、その反面、「ふとした沈黙」があると妙な空気が流れる感覚を味わいました。仲の良い家族であっても、食事の間ずっと誰かがしゃべっている訳ではなく、合間合間に短い沈黙の時間があります。そんなときも、個室でなければ周りの客の話し声などがBGM感覚になり、あまり気にすることもありません。

しかし、個室で沈黙が起こった場合、「シーン」という音が聞こえてきそうな、何とも言えない空気になり、誰に言われるでもないのに「何かしゃべらなくちゃ」という強迫観念にも似た気持ちが沸き上がります。

これは家族メンバーの構成や性格にもよりますが、必ずしも個室が良い訳ではないことは念頭においてください。幹事であるあなたが場の雰囲気を敏感に感じ取り、あなたの家族に最適なシチュエーションをセッティングしてみてください。センスが問われます。

 サプライズ演出など

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お店によっては、食事の最後に花束を持ってきてくれるなどのサプライズ演出のサービスを提供していることもあります。もちろん事前にお店の人と打ち合わせをしていることが前提ですが、効果的に使えば一生の思い出になるでしょう。

かつて僕が父親の定年退職で食事に連れて行った際、(予約の時に父親が定年退職であることは伝えていましたが)事前に頼んでいた訳でもないのに、お店の人が記念のお酒をサービスしてくれたことがあります。一生に一度しかない父親の定年退職の日に、こんなプレゼントを用意してくれたお店の人には本当に感謝しています。

ただ注意してほしいのは、「サプライズ演出は繰り返し行うとサプライズではなくなる」ということです。

例えば「父の日、母の日、誕生日、クリスマス……」と毎回サプライズ演出を行っていると、「今回もまた何かあるのかな?」と先を読まれてしまいます。これだけならまだマシで、例えば毎回恒例のサプライズを期待していたけれども、今回はなかった、という本来感じる必要のないがっかり感を味あわせてしまう恐れもあります。

幹事側のあなたも、「今回も何かやらなければ」と、「サプライズ強迫観念」を感じてしまっては、本末転倒です。

よって、サプライズ演出は、定年退職などの、「ここぞ!」という場面に限定しておきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

両親にプレゼントを渡すのに、こんな七面倒臭いこと考えてられるかと思った方もいるかもしれません。しかし、誰かに喜んでもらうための企画を考え、実際に実行することはとても楽しく、また、心満たされることでもあります。

参考になれば幸いです。

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