「好き」を突き詰めると奇跡が起こる

僕がまだ社会人になって間もないころ、とあるホームページを立ち上げました。それはゲームのレビューサイトで、僕の好きなゲームのレビューを書いてコツコツと更新していました。

数年続けて、ページ数が100を超えても1日の訪問者数が10人前後という弱小サイトだったのですが、ある日そのサイトを続けていたことで「小さな奇跡」が起きました。

今回はそのことについて書きたいと思います。

 学生時代からそのメーカーのファンだった

まだ大学生だったころから僕はそのゲーム会社のファンで、その会社から新作ゲームが出るたびに買ってプレイしていました。当時はただ楽しくプレイするだけで満足していましたが、大学生活が終わりを迎えるころから「ウェブサイトを作って、このゲームの楽しさを発信したい」と思うようになりました。

しかし結局そのサイトは作らないまま大学卒業を迎えることになります。

 

忙しい中、始めてサイトを立ち上げる

就職してからしばらくは仕事に忙殺されて、とてもウェブサイトを作る暇などありませんでした。ようやくサイト制作に向けて動き始めたのは、僕が社会人になってから半年以上経ってからでした。

その日、会社の帰り道、書店に立ち寄って「ホームページの作り方」の本を買いました。当時の僕はHTMLやCSSの知識を一切持っていなかったので、本当にゼロからのスタートでした(今も大した知識はないけど)。

本を見ながら仕事終わりの時間を割いて、試行錯誤しながら徐々にホームページを構築する日々が始まりました。貴重な自由時間を削って作業を行う日々はつらかったですが、やはりそのゲームに対する愛があったからこそめげなかったのだと思います。

 

ついに自分のサイトがネット上に立ち上がる

試行錯誤の日々が1ヵ月以上続き、ついに自分のサイトがウェブ上に公開されました。

この時の感動は語りつくせません。

ネットの広大な海に、小石が一つ投下された瞬間です。

当然のことながら誰一人にも気づかれることはなく、ただ一人で感動していました。誰に褒められることもなく、誰に誇れることもなく、ただ自分のためだけに頑張れたというのは非常に貴重な体験だったと思います。

ちなみにこの時立ち上げたサイトはコーディングがめちゃくちゃで、ブラウザ上の表示が崩れていました。僕がこれに気づいたのはしばらく経ってからなので、それまでにサイトを訪れてくれた数少ない訪問者の方々は、ページを開いた瞬間カオスな画面が目の前に表示されていたことでしょう。

トラウマを与えていたら本当に申し訳ない(笑)

ちなみに今思えばこのサイトはブログサービスを使ってブログとして運営していれば、面倒なコーディングの勉強をする必要もなく、はるかに簡単だったと今では思います。しかし当時の僕は「ブログ」は日記を書くためにあるのだと思っており、ゲームのレビューなどはホームページを作らなければならないのだと思っておりました。

 

コツコツと更新を続ける日々

ウェブサイトを立ち上げて移行、僕は仕事以外の時間を使ってゲームをプレイしては、ホームページにレビュー記事を書いていきました。

サイトの更新の傍ら、専用ツイッターを開設して記事の更新を宣伝したりと色々試行錯誤をしましたが、アクセスが二けたを上回る日はほとんどありませんでした。それでもこのサイトを更新すること自体が楽しかったので挫折することはありませんでした。本当に「好き」という気持ちは偉大です。

 

小さな奇跡は突然起きた

サイトの更新を続けて数年経ったある日のこと、いつものように記事を書いてツイッターで呟こうと思っていたところ、珍しくメッセージが届いていました。

しかし驚くのはここから。

なんとそのメッセージの送り主は、僕がレビューをしたゲームのメーカーでシナリオを担当した張本人だったのです。彼は僕のウェブサイトの記事を読んで、激励のメッセージを送ってくれました。

僕は目を疑い、最初は「いたずらじゃないか」とか「成りすましじゃないか」とか疑心暗鬼に陥りましたが、そのアカウントを調べてみるとどう考えても本人でした。

そのことが分かった瞬間、不覚にも涙してしまいました。

サイトの更新を数年続けても1日のアクセス数が一桁のサイトなど、逆に珍しいでしょう。まぁ素人が独学で作ったデザインで、スマホサイトへの最適化もしておらず、「SEO? なにそれおいしいの?」状態だったので仕方がないことだったとは思います。

そんなひどいサイトであるにも関わらず、レビューを書いたゲームの開発チームの方が見てくれて、あまつさえメッセージを送ってくれるなんて「感謝っ・・・・! 圧倒的感謝っ・・・・!」状態でした。

 

これからも「好き」を大事にしたい

 

正直、今回僕が書いた「小さな奇跡」について「なんだそんなことかよ」と思った人も多かったでしょう。最近は有名人も気軽にSNSを使い始めていて、彼らから直接メッセージを受け取った人なんてごまんといると思います。

ですが、そんなことは関係なく僕は自分が発信した「好き」が、開発者本人に届いたことが何よりもうれしかったのです。

社会人になったのだからもう漫画やアニメ・ゲームからは卒業しよう、なんて知った風な口をたたく大人もいますが、僕は社会人こそ好きなことに熱中するべきだと思います。

そして是非ともあなたのその「好き」という気持ちをネットを通じて拡散してほしいです。そしていつかその気持ちは「大きな奇跡」を引き起こすかもしれません。