ユーチューバー「ヒカキン」出演の「プロフェッショナル仕事の流儀」の感想を語る

先日、ユーチューバーのヒカキンが出演した「プロフェッショナル仕事の流儀」を観ました。この番組は僕も前から大好きで、仕事で落ち込んだりしたときは録画した「プロフェッショナル」を観て心のカンフル剤にしたりしていました。

この度ヒカキンが「プロフェッショナル」に出演すると聞いた時は、かなり楽しみにしていました。実際の放送を観て色々と感じることがあったので、書き綴っていこうと思います。

トランプを拾う姿にプロ魂を感じた

ユーチューバーが動画を撮影する裏側を観ることはほとんどありません。僕も以前ヒカキンが上げていた「ヒカキン密着24時 〜YouTuberの裏側〜」の動画以外では観たことがありませんでした。

今回の放送では、ヒカキンが純金のトランプで遊ぶ「【貴族の遊び】超高級純金トランプ家中にバラまいてみたwww」という動画の撮影の裏側が取り上げられていました。この動画でヒカキンは、純金のトランプを勢いよくばら撒く様子を動画に移しています。動画に映っているだけでも、、寝室、キッチン、廊下で2回、リビングで2回、と合計6回に渡ってト派手にトランプをばら撒いています。

トランプをばら撒けば必ず拾わなければならないので、1セット52枚のトランプを6回、単純計算で300枚以上のトランプを拾っている計算になります。トランプが上手く飛ばなくてリテイクなんてしていたとしたら、さらに多い可能性もあります。

当然のことながらyoutubeに投稿されている純金トランプの動画では、ばら撒いたトランプを拾い集めるシーンは収められていません。

今回テレビ放送で初めてトランプを拾うヒカキンの姿が映しだされ、ヒカキンは冗談めかして「トランプ拾いになっちゃう 仕事が」と言っていましたが、僕にはかなり重みのある言葉に聞こえました。正直ヒカキンほどの知名度があれば、トランプをばら撒いて拾い集めるなんて面倒くさいことをやらなくてもある程度の再生回数を稼げると思いますが、一たび妥協すれば必ず人気は落ちていくということを彼は分かっているのでしょう。

我が道を行くリスクテイカー

ヒカキンは高校を卒業してそのままスーパーに就職して働き始めています。その理由は、「ビートボックスのミュージシャンとして身を立てる資金を貯めるため」だったとのこと。彼の同級生のほとんどは大学進学をしたようで、そんな中彼は、もし失敗したら周りと差がついてしまうことを承知の上で「やりたいことやったほうがいい」という信念のもとリスクの高い道を選びました。

この彼の勇気は敬服に値するものがあって、僕も彼と同じ高校生のころ漫画家になるという夢がありましたが、アシスタントをするでもなく専門学校に行くでもなく、自分が安心できる大学進学の道を選んでしまいました。

今の僕はそんなに悪くない人生を歩んでいると思っていますが、もしあの時自分の気持ちに正直になっていたら、成功したかはともかく、より納得する生き方であったかもしれないと思ったりします。

結局のところこれは結果論であって、ヒカキンがテレビで「やりたいことやったほうがいい」と言えるのは、彼がユーチューバーとして成功したからこそかもしれません。恐らく彼のようなひと握りの成功者の裏には、リスクをとって夢を追いかけ、破滅していった人々が山のようにいるのでしょう。

ただ、僕は夢を追いかけたことを後悔する人というのは、どこかで本気になり切れず中途半端になっていたんじゃないかと思います。例えば大学に入ってつぶしの利く資格の勉強をしながら夢を追いかけた、とか、自分の夢とはまったく違う分野の専門学校で手に職をつける勉強をしながら夢を追いかけた、とかで結局どちらにも身が入らず……というパターンです。

ヒカキンは「就職するのは夢を叶える資金を貯めるため」という確固たる信念の元に行動していたからこそ成功したのだと思います。もし彼が「夢破れた時に食いっぱぐれないため」という思いでスーパーに就職したのであれば、ユーチューバーとして成功することはなかったでしょう。

飛躍のきっかけは「継続」の中にこそあり

無名の下積み時代を過ごしていた彼の飛躍のきっかけになったのは、彼が2010年に投稿した「スーパーマリオ」のBGMをビートボックスで再現する動画だでした。当時まだスーパーで働いていた彼は、この動画を投稿した翌日、仕事の休憩時間にスマホを見てその動画の大反響を目の当たりにして手を震わせながら「人生が変わるかもしれない」と思ったというのです。

きっかけは一本の動画だったとしても、彼がスーパーで忙しく働く傍らで日々動画を投稿し続けていたからこそこの奇跡が起こったのです。よく斜に構えた人々が成功者を前にして「運が良かっただけ」と言います。確かに成功するのに運は大切ですがその運を引き寄せることができたのは、彼らが「継続」してきたからです。ヒカキンが最初から「スーパーマリオのBGMをビートボックスで再現した動画を投稿したら絶対当たる」と分かっていたはずがありません。恐らくこの動画も、彼にとっては自分が習慣として続けていた動画投稿の中の一本という認識だったことでしょう。

有名になったブロガーにも、得てして初めて「バズった」記事があるようですが、それも彼らが毎日ブログの更新を続けていたからこそ、そこに「行き当たった」のでしょう。

僕はヒカキンのこのエピソードを放送で観て、やはり継続こそが成功の一番の近道だと再確認しました。

まとめ

「プロフェッショナル仕事の流儀」は、どの回も本当に勇気をもらえるものばかりですが、このヒカキンの回は僕にとって特別な回になりました。僕は今後もヒカキンの動画を観続けて彼の姿勢に学び、自分の人生をより良くしていくために努力していきたいと思います。