僕が電動歯ブラシから手磨きに戻した理由

社会人になってからしばらく電動歯ブラシを使っていたのですが、最近電動ではない普通の歯ブラシに戻しました。「電動」って言葉を聞くと、何やら最新のテクノロジーが詰まってる感がして期待してしまうのですが、古くから使われているものにはそれ相応の価値があります。

今回は僕が電動歯ブラシから普通の歯ブラシに戻した理由について語ろうと思います。

電動歯ブラシで磨くにはコツがいる

僕がつい先日まで使っていた電動歯ブラシがこちら。

フィリップス 電動歯ブラシ ソニッケアー イージークリーン HX6520/50

フィリップス 電動歯ブラシ ソニッケアー イージークリーン HX6520/50

 

ブラシが細かく振動し、超音波で歯垢を破壊するというなんだか最新技術の詰まったスゲー歯ブラシだと多いに期待して購入しました。……が、ここで一つ問題がありました。

この歯ブラシはブラシ部分が直接回転して歯石をこそぎ落すというタイプではなk、先に説明した通り細かに振動して歯垢を除去するタイプです。これはどういうことかというと、ブラシの部分をクリティカルに汚れに当てないと歯垢を除去できないということです。

そんなの当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、普通の歯ブラシは手でごしごしと歯に充てることでブラシ部分がしなってうまい具合に歯の面に当たってくれます。なのでそこまでシビアに歯の汚れに当てなくても、汚れを除去してくれるのです。

僕がこのことに気が付いたのは、上の歯の八重歯を磨いている時です。八重歯ってすこし出っ張っていて歯の面が丸みを帯びているので、電動ブラシを正面から当てても歯の左右の部分の汚れを落とすことができませんでした。僕は電動ブラシを使っていた時、この八重歯の汚れを落とすことに苦心していて、八重歯の正面からぐいぐいとブラシを押し付けていたのですが歯がつるつるにならず、途方に暮れていました。

ある日思い立って普通の歯ブラシに変えて磨いてみたところ、電動ブラシを使っていた時にあれほど苦労していた八重歯の汚れがキレイに落ちて舌でつるつる感を感じることができました。僕は普通の歯ブラシで特別丁寧に磨いたということもなく、ただ歯の上をブラシでこすっただけなのですが、電動ブラシとは比べ物にならないほどきれいに磨けました。

電動歯ブラシが悪い訳ではない

さて、念のため書いておきますが僕は電動歯ブラシを使うことが悪いと言っている訳ではありません。もしそうであれば、この世の中これほどまでに電動ブラシが市民権を得ることはなかったでしょう。

そもそも僕は今まで2種類しか電動歯ブラシを使ったことがないので、そんな狭い見識で電動歯ブラシを語ることなどできません。

ただし、電動ブラシには「向き不向き」は確実にあると思います。

いわゆる「歯磨きが上手い」人で、ちゃんとブラシの面を汚れに的確に当てることができるのならば、恐らく電動ブラシはその効力を如何なく発揮してくれることでしょう。ですが、僕のように「ただ何となくすごそう」という理由だけで得に何も考えずに電動歯ブラシを使っていると、最悪口内環境を悪化させる可能性があります。

実際僕の父親も数十年虫歯などなかったのに、電動ブラシに変えてから久方ぶりに虫歯にかかって歯医者の世話になったと言っていました。今では父親も普通の歯ブラシに戻していると聞いています。

テクノロジーを妄信するべからず

僕は最新の電子機器が大好きです。しかし、最近はアナログの良さにも目を向けることにしています。

ある有名な小説家が言っていたことなのですが、「パソコンを開いて文章を打ち始めるのは本当に最後の最後。アイディア出しから構成を組み上げる時は全てノートにペンで殴り書き」。

頭の中を整理したい時は、自分の考えをノートに書き出してみるというのは有名な思考法です。これを、ノートの代わりにパソコン上で文字を打ってしまうとほとんど効果がないとも言われています。パソコンの方がノートに手書きするよりもはるかに速く文字を打てるのですが、思考を整理する際はアナログが有効なのです。

今回の電動歯ブラシの件で僕は少し「アナログ回帰」をしてみようかと思います。