出世頭の同期が段々と傲慢になっていく様を眺める悲しさ

僕が社会人として働き始めて5年以上が経ちましたが、最近ふと思うことがあります。それは、仕事ができる人間は得てして傲慢になってしまうということです。例えその人間が元々は謙虚な性格だったとしても、数年のうちに変貌してしまいます。

今回は僕がそう思うようになったきっかけ等を語ろうと思います。

傲慢になった同期

僕の同期を例に挙げてみます。

彼はいかにもマジメといった風貌のメガネの男性で、新入社員研修の頃からその優秀さで一目置かれていました。彼はその風貌の通りかなりマジメな人間で気配りができて、かつ謙虚という、ほぼほぼパーフェクトな人間に思えました。

さて新入社員研修が終わると同期はそれぞれの配属先へとちりぢりになり、メガネの彼ともしばらく会うことはありませんでした。

それから数年、彼は期待通りの活躍で同期の出世頭と言えるほどに出世街道をひた走っていました。そして何の因果か、出世街道とはほど遠い位置にいる僕の隣の部署にメガネの彼が異動してきたのです。移動後の彼の席は僕の斜め前になったので、仕事ぶりや言動などが良く分かります。

メガネの彼も異動してきた当初はさすがに大人しく、一見すると新入社員のころと変わらぬ謙虚さを持ち続けているように見えました。

しかし、しばらくすると「彼は変わってしまった」と思えるような立ち振る舞いが見え隠れしてきたのです。

年上の派遣の女性にため口をきく

最も目に見えて(耳に聞こえて?)顕著な変化は、メガネの彼が年上にため口を聞くようになったことです。その相手の女性はメガネの彼が異動してきた部署に昔からいる、40台前半くらいの年齢の派遣社員です。

役職の観点からだけで言えば、正社員のメガネの彼の方が指導をする立場ではあります。しかしながらメガネの彼はまだ20台後半であり、その派遣の女性に対しては敬語を使うべき間柄と言えます。しかし彼は彼女に対して頻繁にため口をきくのです。

無論、常にため口をきいている訳ではなく、普段はビジネスの現場にふさわしい敬語で話すのですが、時にその派遣の女性が仕事上間違ったやり方をしていると思われる時などに「だからぁ~それは〇〇でしょ~w」といった具合に軽口が出るようになります。

ハッキリ言ってメガネの彼は仕事ができます。その派遣の女性とのやり取りを聞いていても、恐らく彼の方が正しいのだろうなと思うことがよくあります。しかしだからと言って、ため口になるというのは絶対的に間違っていると僕は思うのです。

職場で軽んじられる人間とは

さて、メガネの彼がため口を聞く相手は実はその派遣の女性だけなのです。つまり、ちゃんと人を選んでため口を聞いているということです。もっとも、これは職場においてはありがちな光景です。

ビジネスの現場において圧倒的にリスペクトされるのは「仕事ができる人間」です。仕事の能力というのは時に「役職」よりもパワーを持つことがあり、上司よりも仕事のできる部下に対して上司が頭が上がらないという光景はよく見られます。

その派遣の女性は、仕事の能力としては人並みか、もしかするとそれよりももう少し下と思われるレベルです。ただ、派遣社員として求められるレベルは満たしていると僕は思っています。ようするに、仕事の能力で軽んじられるべきレベルではないということです。

ですがメガネの彼と比べると、やはり見劣りします。その仕事の能力と、派遣社員という立場の二つが相まって、メガネの彼は彼女に対してマウントをとるような対応をしているのだと僕は分析しています。

上に上がっても謙虚でありたい

さて、このブログでも散々書いているように、僕は仕事の覚えが圧倒的に遅いです。昇進のスピードも、同期の中で最低クラスです。なので、同期の出世頭に対してこんなところで陰口を叩いているのは、ただの僻みとみられてしかるべき行いだと思います。

ですがそれでも僕は「こうはなりたくないな」と思うのです。

自分とは直接関係がなくとも、職場で誰かが誰かにマウントをとっている光景を見るのは気持ちの良いものではありません。それに僕は「見ている人は見ている」と思うのです。僕は「見ている人」という言葉で暗喩されるようなひとかどの人物ではありませんが、例えば部長であったり本部長であったりは、上の方だけでまとまっているように見えて、意外と下の方まで観察しています。

こういった些細な立ち振る舞いが、社会人生活の後半佳境の人事面で影響を与える可能性は否定できません。「壁に耳あり障子に目あり」という言葉は、ビジネスマンとして常に心に刻んでおきたい言葉だと思います。 

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