頭の良さと、精神の成熟度は必ずしも比例しないと気づいた話

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僕の現在の上司の話なのですが、某国立大学から東京大学の大学院を卒業した人がいます。この経歴からも予想される通り頭はそれなりに良く、通常時は無難に仕事をこなしています。

しかし彼は30台半ばという年齢にも関わらず精神的にかなり幼く、メンタル面でムラッ気があるため、しばしば周囲の人に呆れらることがあります。

今回は彼を例に、頭の良さと精神的成熟度は比例しないと気づいた話をします。

超エリート上司がやってくる 

僕はこの上司が僕の部署に異動してくる前から、このエリートな経歴を噂で聞いていたので、どんなにすごい人なのだろうかと興味深々でした。

そうして異動してきた上司は見た目好青年で、いかにも仕事ができそうでした。しばらくは無難に仕事をこなしていたのですが、段々とこの人の精神的未熟さが露呈してきたのです。

いきなりキレて怒鳴る

彼が異動してきて半年ほど経った頃でしょうか。ある日僕はこの上司に印鑑をもらう書類を作成していました。書類の作成が終わり押印を頼もうとした時、たまたま彼が席を外していたため、書類の押印がほしい箇所に付箋を貼って、上司の机の隅の方に置いておきました。

ほどなくして上司が席に戻り、パソコンに向かって仕事を始めました。この時、なんとなくですが顔が険しいように見えました。しばらくしても僕が置いた書類に気付きそうになかったので、僕はおもむろに上司に話しかけ、机の隅に置いた書類に印鑑がほしい旨を伝えると、彼はいきなり

(机の)真ん中に置いとけよッッ!

と、机を叩きながら怒鳴ったのです。

面食らった僕はすぐに謝罪の言葉を述べましたが、机を叩きながら怒鳴られるほどのことだとはどうしても思えませんでした。

後から知ったことですが、この時彼は仕事が溜まりに溜まっていてさばき切れておらず、かなり不機嫌だったようで、そのイライラから怒鳴り散らしてしまったようです。

精神的未熟さからくるムラっ気が露呈し始める

それからというもの、時おり些細なミスを指摘しては気まぐれに怒鳴るようになりました。また、機嫌が悪い時は周囲に聞えよがしにため息をついたり、独り言を装って周囲に聞こえるくらいの声で悪態をついたりし始めました。

これが僕が「ムラっ気」と呼んでいる彼の性格ですが、ようするに精神的に未熟なためストレスコントロールができず、イライラに任せて周囲に当たり散らしてしまうのです。

彼はいわゆる「知能指数」という面では頭は良いのですが、30代半ばの精神年齢とはとても思えないほど幼いのです。周囲もそれに気が付いているので、彼がいないところでは「ボクちゃん分かってるのかねぇ?」などと揶揄されていたりします。

予想していたエリート像は砂上の楼閣だった

今では僕が当初予想していたエリートとは似ても似つかぬ人間だということが完全に判明してしまいました。ですが、考えてみれば立派な学歴を持っているからといって人格まで優れているなんて何故思っていたのでしょう。

僕のような中堅大学出身の凡人が言ってもただの嫉妬にしか聞こえないかもしれませんが、学歴=人格なんて発想はまったくナンセンスです。

もちろん一流の学歴を持ちながら素晴らしい人格者も当然存在すると思います。そして逆に、学歴がなくとも素晴らしい人間性を持った人もいるでしょう。ですが僕はこれまで一流の環境が一流の人間を育てると思っていました。これは当たっている面もあるのでしょうが、必ずしもそうではないことは僕の上司を見て学びました。

頭の良さと精神の両方を向上させなければならない

僕はこの上司を見ていて、頭の良さと精神の両方が優れていなければ尊敬される人間にはなりえないと思いました。もちろん例外はあり、アップルの「スティーブジョブズ」やフェイスブックの「マークザッカーバーグ」のような、後世に名を残すレベルの「異能」であれば、それだけで羨望の対象になりうるでしょうが、他の多くの凡人は両方を高めていく必要が絶対にあります。

僕もこれから年齢を重ねていくにつれ、このことを自分に言い聞かせながら生きていこうと思います。