高校の期末テストで学年最下位とった僕でも普通に働いてるよって話

社会人になって6年経ちますが、最近つくづく「人生で一番大事なことって、絶対に(学校の)勉強じゃないな」って思います。え? そんなこと思っているのは学生だけだって? 果たしてそうでしょうか。

僕の両親は「良い大学に入って良い会社に入らなければ人生は終わりだ」という考えを持っている人間だったので、学生時代の僕は勉強ができなければ人生は終わりなんだと本気で考えていました。

もう10年くらい前になりますが、僕が高校生の時に期末テストで学年最下位をとった時、僕の両親はまるで自分の息子が犯罪者になったかのような絶望感を漂わせていました。

今回はそんな思いでも交えながら、28歳になった僕が考える人生で大事なことについてゆるく語りたいと思います。

高校の期末テストで学年最下位

冒頭でも書いた通り、僕は高校生の時に期末テストで学年最下位をとったことがあります。しかも特定の科目で最下位だったのではなく、総合点で学年最下位です。

その学年最下位の記録が書かれた紙を僕の両親が見た時の表情はすさまじいものでした。この世の終わりを見たような表情なんて使い古された表現ですが、あの時の僕の両親の顔は、まさにそんな感じでした。

今の僕なら「そんなことぐらい、クソ大したことじゃねーんだよw」と笑い飛ばしますが、当時の僕は勉強ができなければ人生は終わりだと思っていたので、学年最下位をとったという事実は、自分の人間としての価値が否定されたかのように感じました。

学年最下位でも普通に働いて、普通に生きてる

学年最下位をとった日からしばらくの間、僕の両親は僕のことを完全に諦めたかのような態度を取っていましたが、後に僕が一部上場企業に入って親にお金を渡すようになると「お前は大丈夫だと思っていたよ」なんてしたり顔で言うのだから人間なんて勝手なものです。

今の僕は一人暮らしで会社員をしていて、毎日職場に通って自分の給料でメシを食っています。高校の時に学年最下位をとったことなど、この記事を書こうと思い立った今の今まですっかり忘れていました。

僕は勉強することを否定したい訳ではないですし、一生懸命勉強して知識を増やすことでその後の人生の可能性が広がるというのは厳然たる事実だと思います。ですが、高校生の時の僕や僕の両親のように、勉強して良い成績をとることを「神格化」するほどになるのはかなり問題があると言えます。

勉強よりも対人能力の方が遥かに重要

僕の学生時代にも勉強ができて優秀な人はたくさんいました。

ですが、その後の彼らの足取りを聞く限り、体感40%ぐらいが「転落」しています。転落の内容も、就職活動が上手くいかずに引きこもってしまった人や、一流企業に就職したまでは良いものの、人間関係が上手くいかずに退職してしまった人など様々です。

彼らを見ていて、僕が心から思ったことは「対人能力は勉強よりも遥かに重要」ということです。

対人能力と書くとえらく曖昧な言葉ですが、ようは他人と上手にコミュニケーションをとって共存していく力のことです。

例えば

  • 会社の若手として、上の世代から上手に可愛がられる能力。
  • 嫌がらせをしてくる職場の同僚や上司に対して、上手く対処する力(やり返す、誰かに相談する、etc)。
  • 時に自分をさらけ出して、相手のふところに飛び込んでいく度胸。

こういった能力が極端に欠落していると、どれだけ勉強ができてもその力を発揮する前に社会からつまはじきにされてしまう危険性大です。

繰り返しになりますが、勉強ができるに越したことはないのです。ですが、勉強しかできない人は、遅かれ早かれ必ず「転落」することになります。

僕に子供ができたら、もちろん勉強することの大切さは伝えると思いますが、同時に「勉強ができるだけじゃ、ぜってー世の中渡っていけねーぞ」ということも伝えるつもりです。

まとめ

今学生の人は、ちゃんと勉強してください。それが必ず後で役に立ちます。

ですが、勉強ができて偏差値の高い学校に通っていることで慢心している場合は極めて危険です。対人能力を高めずに、ひたすら勉強ばかりしていては「転落」すること請け合いです。

やっかいなことに、勉強さえしていれば自分の子供に小言を言う親はあまり多くありません。

勉強せずに部活や遊びに夢中になっていれば「もう少し勉強しなさい」と言われると思いますが、部活にも入らず友達とも遊ばず、ひたすら自室にこもって勉強漬けで好成績をとっている子供に対して「もう少し友達と部活や遊びに出かけたりしなさい」という親御さんは多くありません。

勉強を「神格化」とまではせずとも、それに近い感覚を持っている人はかなり多いのではと僕は思っています。

いざ社会に出てから対人能力の重要性に気付いても、そこからその能力を向上させるのはかなり苦労します。その段になって親御さんに向かって「勉強しろって言ったから勉強ばかりしてたのに、人間関係が全然うまくいかない!」と文句を言ったところで、成人している子供に対して親が放つ言葉は「自分でなんとかしなさい」です。

完璧な親などいません。あなたが学生であっても、自分の親の教えで「間違っている」と思うことがあれば、自分で自分に必要な能力を育てていくしかありません。親の言うことを妄信して全て従った結果が、ニートやひきこもりなんてよく聞く話です。

学生時代から既に「自己責任」は始まっていると思っておいた方が良いですよ。